前回に引き続き、散歩中の公園で出会ったシンノスケとシンノジョウのお話。彼らは狐の顔の一対の魂。しかし、シンノジョウに元気がありません。原因を探ってみると、かつてそこの土地に住んでお稲荷さんを信仰していたお爺さんの霊体の哀しみにありました。今回も引き続きシンノスケとシンノジョウのお話。
公園の浄化とシンノスケ
ようやくお爺さんを説得し、これから公園を浄化しようとするある日の晩のこと。瞑想をしているとシンノスケが登場しました。シンノスケは仕事をしたいという想いが強い子で、シンノスケと一緒に公園全体を浄化していくことになりました。
シンノスケと公園全体を浄化し終え、お爺さんも成仏されたのですが、シンノジョウは相変わらず出てきません。シンノジョウは土地を売られてしまい、熱心に稲荷信仰をしていたお爺さんが可哀想という想いがあって、静かにしているようでした。「出てきなさいよ」と私も言いましたが、結局出てきませんでした。
シンノジョウの覚醒
その後シンノスケはいつも私の仕事を助けてくれるようになります。ある仕事で、呪術のような物をかけられたお客様だったのですが、呪術の影響を取り除く作業をしヘトヘトに疲れた時に、シンノスケが来てすーっと私の右肩に手をおいてくれました。その瞬間疲れが回復しました。また、そのお仕事は大変厄介なお仕事だったので、解決方法を悩んでいたのですが、突然シンノジョウが現れたのです。シンノジョウからはもの凄く強く、そして静かな癒しのエネルギーを感じました。一瞬、シンノジョウがエネルギーを放った瞬間。そのお仕事の問題は全て解決したのです！
シンノスケとシンノジョウと共に
その後も二人はよく私の仕事を手伝ってくれるようになります。今までの仕事で見たことも無いようなおびただしい数の霊体が取り憑いている家がありました。私はなんとなく神様絡みと思いました。そちらのお宅では他の霊能者に以前視てもらったことがあるようで、霊道（霊体の通り道）があることが原因だと言われたそうです。確かに、その霊能者の方が言った位置に霊道のようなホールはあったのですが、経験上、こんなに部屋に溜まる訳はないと思いました。よく調べると、やはり霊道はダミーということがわかりました。妖怪化した霊体がいると、ダミーを作って霊能者を欺くというケースは意外とあるものです。
そして、1階のある部屋に光が見えたので、昔この土地のその場所にお稲荷さんがあったのではないか？とお客様に確認してみました。最初はわからないとおっしゃってましたが、後日、たまたま近所のおばさんに、以前の建物では鳥居があったはずだが、今は鳥居があるか？と尋ねられたそうです。やはり、原因は神様絡みでした。原因がわかったので、霊体が悪さしないために一箇所に集めようとスポットをつくりました。しかし、中々集まりません。私がどうしようかと思っていると、シンノスケとシンノジョウが現れ、節分の豆まきのように升を持ち何かを投げ出しました。シンノスケがお米をまき、シンノジョウはお金をまいている様子でした。二人がまき始めると一気に霊体が集まり、その家の災いは収束に向かいました。こういった不思議な仕事をしていると、援助をしてくれる魂が出てくることがあります。シンノスケとシンノジョウは私にとって心強いパートナーです。