今回はルームメイトのお話。私は、高校生活3年間のうちの始めの1年はルームメイトがいました。彼女の名前はケネディ。バレエダンサーでした。とても美人で細くてモデルのような女の子。親切だし、とにかく彼女がルームメイトで良かった!と思っていました。最初の半年はね。今回は言葉が話せなくてもはっきりと相手に物を申さなくてはいけない時にどうすべきかを教えます。
親切でかわいいケネディ
まだ学校生活になれなかった始めの頃、彼女はいつも私のことを気にかけてくれては、宿題のチェックや台本のチェックを喜んでやってくれていました。英語が全然離せない私に嫌な顔一つせず、いつも笑顔で“Is everything ok?”「すべて順調?」と聞いてきてくれたり。彼女が毎日まるで口癖のように言ってくるこのフレーズ、気付けば完全に身についていて自身で使えるようにもなっていて、凄く嬉しかったな。
徐々に変わり始めていった関係
学校生活が始まって半年がたった頃位から、私達の関係は徐々に変わり始めたんです。お互いに新しい友達が出来始めていたし、彼女はダンス専攻、私はミュージカルシアター専攻であった為、一日のうち顔を合わせること自体朝と夜だけ。しかも、同じ寮の仲の良い友達の部屋に遊びに行くことが次第に増えていき、部屋に戻るのはほぼ寝る為だけ。そうなってくると互いの会話はめっきり減り、いつしか部屋で同じ空間をシェアすることに違和感さえ感じ始めていた。空気も悪く、部屋はとんでもなく汚くなっていった。どうやら彼女は部屋を常に綺麗な状態にしおくことが苦手だったようだ。
遠慮していても仕方がない!言うべきことはきちんと物申すこと!
次第に二人でシェアするはずの空間が彼女の衣類で床が埋め尽くされ、大変なことになっていった。そうするとますます私は部屋に戻りたくなくなるわけだが、そうもいっていられないので、始めは英語も話せないのでニコニコしながら一緒に片づけたりもした。しかしそれは2日と持たなかった。挙句の果てに彼女は結構友達を部屋に呼ぶことが多く、私の部屋には常に複数名の女子がいて、こっちが宿題をしていようが結構お構いなしにパーティー状態。でもきちんとした英語が話せない私は、もちろん何か言うわけでもなく、我慢するしかほかなかった。日本語だったらきっと「今集中したいからもう少し静かにしてもらっていい?」とか「話すなら他の場所に行ってもらってもいい?」と言っていただろう。しかし、英語でどう言っていいのかがわからないから諦めるほかなかった。仮に言い方がわかっていたとしても、気持ちが日本人な私は、自分の意見をはっきりと言えずに遠慮しちゃっていたかもしれない。
しかし、極端な機会が急に訪れた。ある時彼女は私に「週末彼が泊りに来るからどこか行ってくれない?」と聞いてきたのだ。まず「えっ?これ私の部屋でもあるのですが。だからあなたがどこかにいきなよ!」とかき集めた単語で必死に言ったのを覚えている。“No way! This is my room, too. You should go somewhere else!!”
そもそも彼とか連れ込んだら違反なので、もしその場に私もいて寮長に見つかったら一発退学の巻き添えを食らうので、こちらもいい迷惑なわけですよ。
教訓「Noと言える勇気を持とう!」
英語が話せないと思っていた私がいきなりNo!と言ってきた為、ケネディは凄く驚いたっけ(笑)
そして苦笑いで一言“Sorry!”と。そんな、“No”をはっきり言うことの大切さを教えてくれた彼女には感謝していますよ!「嫌なことは嫌!」という勇気を持たせてもらいましたからね。