Quantcast
Viewing all articles
Browse latest Browse all 17389

遅刻病とのつきあいかた

Image may be NSFW.
Clik here to view.

先日、店のキャストとごはんを食べていたら、悩みを打ち明けられた。遅刻病。
本人は頑張って約束の時間に間に合わそうとするけどいつも遅刻する。
そのせいで、気合いが足りない、ひとの時間を盗んでる、ひとの信用をなくすと怒られる。そしてひと嫌いになり、対人がうまくいかなくなるという。
わたしもまさに遅刻病だ。でも、対人はうまくいく術を持ってるから悩んだりしない。

遅刻病は治そうとすると苦しくなる。

なので、治そうとはせず、病気とうまく付き合うようにしている。振り返ってわたしの人生を考えてみた。やる気がない!
小学生のときからいつも言われてきた言葉。でもわたしの中ではがんばってるつもりだ。コツコツ努力もできるはず。それなのにいつもやる気がないと言われるのはいつも遅刻するからなのだ。でも、遅刻病が遅刻するのはやる気がないからじゃない。気合が足りないからでもない。例えば、5時にひとと待ち合わせしたとしよう。4時半からお風呂に入って化粧して。。。と計画をたてる。よくよく考えると移動時間もあるし、そもそも設定に無理があるのだけど、計画を立ててる時点ではそれに気づいていない。
4時半より前は、自分が好きなことをして過ごす。寝てたり、映画みたり、本を読んだりと。そして、4時半にアラームが鳴る。そのときは大抵、まだ眠かったり、映画が途中だったり、本が途中だったりする。そして、もーちょっと、もーちょっと、と思ってる間にとうとう5時になってしまう。そこでヤバイ!ってことにはじめて気づく。もうお風呂もお化粧も却下して待ち合わせ場所に走る。が、結局毎回15分~20分くらいは遅刻してしまう。

ひどいときはもっと遅刻するし、遅刻しすぎたら行きたくなくなり、ドタキャンしてしまうこともある。

今でも、仕事で接待など重要なときに、大好きな彼とのデートのときに、わたしは遅刻してしまう。表面上フォローしてくれたりするが、きっと内心は奇妙がってるに違いない。こんな相談をすると大抵、ばかかと相談にも乗ってもらえないが、100歩譲って、『じゃー30分~1時間、繰り上げして準備すればいいじゃん』なんて言う人もいる。が結局、繰り上げして準備したところで途中でなにかと遭遇して同じ結果になるのだ。遭遇することは、いつもすごく楽しいこととは限らないが、そのときはすごく気になってしまって、目の前にあるなにかに手をつけずにはいられないのだ。
わたしの経験則からするとどうしても絶対に遅刻してはいけない!なんてときにはもう前日から緊張して眠れない。靴まで決めて、もうその靴を履けばすぐに出かけられる状態で2~3時間前から家でスタンばる。目的地が遠い場合は、2~3時間前から、現地に行って時間を潰してないとダメなのだ。でも、こんなことをすると、体が極度の緊張状態になるからその後3日くらいは廃人状態となる。
一緒に住んでるひとは、この病気を、はじめは奇妙がったり不思議がったりするものだけど、そのうち不憫に思ってくれたりかわいそうだと思ってくれるようになる。

だいたい、うちのおばあちゃんは、東京でわたしが毎日何かを食べ、生きていけてること自体が不思議でしょうがないのだそうだ。まぁ、いろいろと不信がられながらも、この病気とうまく付き合っていくは、とにもかくにも身近なひとの理解が必要だ。身近なひとに理解してもらえたら、悪意、傲慢、信用できない、という濡れ衣が消える。でも、気合いが足りない、という見解だけはどうしても払拭できないようだ。この見解には、納得できなくても、もうヘラヘラして聞き流しておくしかない。それに、油断すると、理解してるはずの身近な人を待たせドタキャンして怒らせる。身近なひとに負の感情が湧き上がってしまったら、もうごはんをおごって機嫌をとるしかない。
しかし、わたしが36年生きてきた結論として言えるのは、遅刻病は、バカにされる病気ではあるけど、そこまで不利益がある病気ではないと思う。治そうと苦しまず、被害がでるたびに火消ししたらいいのだ。


Viewing all articles
Browse latest Browse all 17389

Trending Articles