Quantcast
Channel: 恋愛コラム –女子力アップCafe Googirl
Viewing all articles
Browse latest Browse all 17391

植物状態になった、話ができない夫からの最後のメッセージ

$
0
0

今回はスピリチュアルカウンセラーとして受けた仕事の話です。
こういう仕事をしていると、ご本人の「どうしても伝えたい」という想いに引き寄せられ、メッセージを伝えることもあります。
あれは、夏の暑い日の出来事でした。

仕事で蓄積していた疲労……、くも膜下出血で倒れる

今回のご依頼主はKさんという女性。
Kさんのご主人は、仕事が中々続かない人でした。
新しい仕事に就いても、体調を崩し休みがちになり、辞めてしまうということを繰り返していました。
Kさんのご主人の両親も、ご主人のことを厄介者扱い。
Kさんはそんなご主人を、自身も働きに出て支えていました。
そんなある日、悲劇は突然訪れたのです。
ご主人はくも膜下出血で倒れ、植物状態になってしまったのです。
Kさんの友人のHさんから、私に問合せがありました。
「死者からのメッセージが受けられるなら、植物状態の人間のメッセージを受け取ることも出来ませんか?」とのこと。
その経緯で私は、Kさんからのご依頼を受けることになったのです。

植物状態からのメッセージ、ご主人の本音

病室に入り、Kさんのご主人と対面すると、喋れないご主人は私に、「よく来てくれました。僕のメッセージを伝えることの出来る人を待っていたのです」と伝えてくれました。
なんとKさんのご主人は、カンの鋭い友人のHさんなら、気づいてくれるかもしれないと思い、ずっとHさんにメッセージを送っていたそうです。
実はKさんのご主人は、半年前に意識は戻っていたそうです。
物凄い頭痛だったこと、生きていることが不思議だったこと、何度も起き上がろうとチャレンジしたけど無理だったこと。
その間、今後についてを考えていたことなど私に伝えてくれました。
Kさんは、絡んだ痰を取る時、ご主人が顔を歪めるため、痛いのではと、心配していたのですが、お医者さんからは意識が無いから気にしなくて大丈夫と言われていました。でも、実際のところはどうなのか気になっていたのです。
ご主人はそれは痛いし、こんな辛い状態は嫌だと言っていました。
そして、ご主人は半年間考え続けてきたことを、私を通して奥さんに伝えて欲しいと、メッセージを送ってきました。

最後のメッセージ

「きちんと、受け止めて聴いて欲しい。俺は、半年間ここで寝ながら、お前たちの話しているのを聴いていた。
俺が調子を悪くしても、親父達はいつも厄介者扱いだったし、お前までそういう目で俺のこと思っていたんじゃないかと考えると辛かったんだ。
だから、倒れたことで、結果として不調について理解し、俺と向き合ってもらえて、本当に感謝している。
入院費、親父が負担してるようだし、それを、保険金で返そうと思っているみたいだけど、お前だって、生活があるし、子供もいるんだから、自分の暮らしに役立てて欲しい。
それと、子供も小さいし、俺のことなんか気にせず早く再婚して欲しい」
Kさんが「そんなこと考えられない」というと、ご主人は優しい口調で「子供にとって父親は大切だよ。
君なら、優しい素敵な男性がすぐに現れるだろうから、幸せになって欲しいんだ。
ベッドで寝ている時、さすったり、足もみしてくれただろ?
あれ、凄く気持ちよかった。ありがとな」
と言いました。Kさんは、意識が戻るんじゃないかと思い、ずっと話しかけたり、足もみしたり、さすったりしていたそうです。
「でも、今後続けてやってもらったとしても、もう起き上がることは出来ない。
何度もトライしたけど、できなかった。俺はもうすぐ逝ってしまうけど、いつでも見守っているから。最後にお礼を言いたくて、前を向いて歩いて行って欲しくて今伝えている。愛している」
そのメッセージを伝えながら、私も、Kさんも涙が止まりませんでした。
ご主人は、その1週間後に亡くなりました。
死ぬ前に本心を伝えておきたい。
そういう強い想い、そして妻を思う愛情に、に胸を打たれた出来事でした。


Viewing all articles
Browse latest Browse all 17391

Trending Articles