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Channel: 恋愛コラム –女子力アップCafe Googirl
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売れないおんぼろアパート

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私、三浦栄子は、不動産屋さんから依頼を受けて、売れない物件を売るために、“気”の調整や、悪霊、妖怪を退治することがあります。今回は賃貸物件の入居についてのお話です。

不動産屋から振られたとんでも物件

建物にもいろんな建物があり、気持ちがいい建物とそうでない建物があります。売れてない物件や、中々入居者が決まらない物件は気持ちが良くないことが多く、また、妖怪という見えない世界の住人が一緒に住んでいることがあるんです。今回は、都内のとある駅前のおんぼろアパート、おんぼろなんて言ったら失礼ですが、正直、お世辞にも綺麗とは言いがたく、かなり古い物件でしたので、朽ち果てていて、畳も歪み、なんと躯体も歪んで家自体も傾いているという、ちょっと、”気”とか妖怪の問題以前のような物件でした。

裏ワザを使って一気に入居者が決まる!

「今回は、流石になぁ……」と思ったのですが、何とかその部屋に人が入るようにしてくれということだったので、中に入ってみてみました。
案の定、その部屋は妖怪の巣穴と、妖怪の世界の出入り口が作られていました。妖怪を退治し、出入り口を封印したところ、2日後、入居者が決まったようです。
そこで、味をしめた大家さんから、全ての空室依頼が入りました。正直言って「景観の問題もあるし、建てなおさないとダメよ」と伝えたのですが、何とかしてくれの一点張り。まず、躯体が歪み、建物が傾いている問題を何とかしないと思ったので、今回は特別に裏ワザを使いました。住人には内緒ですが、ちょっと場の気を歪めて、来た人が錯覚で建物がまっすぐに見えるようにエネルギー調整したのです。そして、いつもどおり、部屋の中の気を調整し、妖怪を退治することになりました。

区画全体が妖怪の巣に

ただ、今回の建物の場合、建物も色々と問題ありますが、その一角、丁目全体が元々妖怪のすみかみたいになっており、駅前なのに寂しい感じのするところだったのです。「これは規模が大きすぎてしんどいなぁ」と思ったのですが、一つ一つ、妖怪の巣や妖怪を退治し、入り口を出来る限り締め、区画全体が気持ち良くなるようにしました。そうして、おんぼろアパート(失礼)も、次々に入居者が決まり、ご満足頂けたようです。いやはや、普通以上に苦労させられた珍しい物件でした。(笑)

後日談

さらに、面白いことですが、後日話を聴いた所、その区画一体に大規模なマンションなどの再開発の話が来て、区画一体を立て直すことになったため、おんぼろアパートも取り壊しになり、大家さんはかなりお金持ちになったそうですよ!! 大家さんにしては万々歳のお話しですね。


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